目的

大気・海洋の観測データあるいは数値モデルの解析の様々な局面で,統計解析が利用されている.統計解析に使われる手法には皆さんのおそらく全員が知っている相関係数から,ひょっとしたら聞いたことがあるEOF(多変量解析の用語では主成分分析),さらには最近提案されている様々な新しいデータ解析手法がある.これらの手法を適切に利用することは,広い範囲の研究で重要である.しかし,適切ではない研究も枚挙にいとまがない.そこで,一般の研究を行なう上では実用十分な知識の伝達と,プロフェッショナルなデータ解析屋になるための基礎固めを行なうことを目的として,統計データ解析について講義形式で大学院の学生を対象に授業を行なう.予定している内容は次の通りである.

なお受講者は,確率・統計の基礎(平均・分散・標準偏差・相関),線型代数(行列演算・固有値固有関数),フーリエ級数・変換に関して学部相当の知識を有することを前提とします.

参考

はじめてのMatlab (html)

内容

下のリンクでpdf fileが開きます.
第1章. 確率・統計の基礎
第2章. 時間領域における単変量解析
第3章. 周波数領域における単変量解析(スペクトル解析)
第4章.周波数領域における2変量解析(コヒーレンシー)
第5章,多変量時間領域解析その1:EOF解析
第6章,多変量時間領域解析その1:SVD解析
付録A,行列計算のまとめ
付録B,共通ルーチン

見延 庄士郎